勝てないときは回り道をして戦えばよい
勝てないときは回り道をして戦えばよい
新しい情報システムを構築します。会社が大きくなるにつれて問題も大きくなってきます。幹部会議では言いたいことを言いましょう。裏であれこれ言ったり憶測したりするよりは、面と向かって話したほうがずっといいです。社員が多くなるにつれ、問題も複雑化してきています。会社が大きくなったのですから、問題がないほうがおかしいくらいです。東京にたくさんあるアンバランスな家を、多機能で資産価値のある家に、整えて変えていくためでもあるのです。影響力の拡大に伴い、他者との協力関係も多くなっていきます。プレカットにしても、当初は年間30棟だったので長谷萬と取引するのがやっとな位でしたが、今では年間200棟となり、プレカット業者はポラテックやテクノウッドワークスなど、5社はいます。
しかも、すべての取引先が、弊社の予算に合わせてもらえるようになったのです。これもグランドの影響力が拡大した術のなせる技の一つです。現在のビジネス社会に欠けているのは誠実さです。それに比べて増えたのが誇張、上げ底です。時代を問わずにビジネスに必要なのは誠実さなのです。
甘んじて厳しく打たれよう
2020年にグランドは店頭公開して、株式上場しようとしています。証券幹事になる大和証券や監査法人の新日本監査法人などからは当然ですが、トップである私や幹部は、厳しい審査を受けなければなりません。厳しく管理、審査されなければ今後の経営上に多くの問題が発生する可能性があるからです。組織変革に取り組み、五部の事業部制体制にしていきます。
一部は分譲住宅事業、二部は請負事業、三部は賃貸事業、四部はマンション事業、五部は投資分譲事業です。管理層の幹部社員がマルチ経営の企業を運営していくにあたって一番の問題は管理と組織の不完全さです。グランド全体が多元化した発展をしていく為に、五事業部が互いに産業のリンクを作り上げなければなりません。戦いは長く続くでしょう。この業界、産業、国家、そして全世界の不動産事業のためにグランドは自分の仕事をやり遂げなくてはならないのです。もしグランドに、大手パワービルダーグループや大手競合他社、競合上場会社がなく、すべての幹部社員の力を分譲住宅に注がなければならないとしたどうでしょう。
数年は三桁の成長を続けることができると思いますが、それだけで足りません。日本の未来の経済建設や世界の不動産取引に影響を与える企業になりたいのです。そう考えると、今日の問題は幹部社員の能力、組織、歴史にあることがわかります。グランドの文化は薄っぺらなものですが「多元化作戦」に向き合わねばなりません。これから一年以内、または二年以内に何事業部か設立する可能性は十分にあります。
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